望んでいる幸せの方が「つまらない」と感じ、望まない不幸をあえて選んでしまう心理

人は五感で世界を認識し、情報を受け取っています。
自分が思い描いている幸せや成功のイメージと、現実の情報に違いがあると、本当に欲しいものを避けてしまう場合があります。
これは本人の意志の弱さや性格の問題ではなく、脳や自律神経が、強い刺激や緊張、危機的な状態を「自分の居場所」だと勘違いしている可能性があります。
平和で穏やかな状態(味のない水・深い呼吸・薄い味・静けさ・穏やかな人間関係)も、心身が温まる幸せな状態です。しかし、長年ストレスや緊張、波乱に満ちた環境で過ごした人は、「何もない=退屈」「自分の存在感が感じられない」「何か悪いことがこれから起きるのではないか」と、解釈してしまうことがあります。

不幸やトラブルなどの激しい刺激があると、アドレナリンやコルチゾールなどが関わるストレス反応が起こり、脳や身体が強く覚醒します。その状態に慣れていると、緊張している時の方が『自分は今、生きている!』と存在感を得られることがあります。
反対に、緊張がなく穏やかな状態になると、落ち着かなさや退屈を感じる、副交感神経にも傾けることが未知の恐怖に感じられます。

望んでいるものと、実際に選んでいるものが違う

例えば、
●信頼関係を望んでいるのに、気持ちが軽く、責任のない関係を選んでしまう。
●健康になりたくて、世間一般の健康のイメージから栄養だ!運動だ!と色々試すけれど、
日々の選択が続かない
水は味が無いから飲めない。
深呼吸や静かな時間を退屈に感じる。
●嫌われたくないから、何でもしてしまう。
●あの人が悪いから、私は可哀想でいよう。

このように、望んでいるものと実際の行動がすり替わってしまうことがあります。
本当は穏やかさや信頼を望んでいるのに、これまで慣れ親しんできた刺激や感情の方が、自分の存在を強く認識できるため、そちらを選んでしまうのです。
不幸を望んでいるというより、存在感を得るための刺激として、慣れた感情や刺激のある行動を繰り返している状態とも考えられます。

幸せを望んでいても、幸せを感じる状態に慣れているとは限らない

人は幸せを望んでいても、幸せを感じるための状態に慣れているとは限りません。
不安や緊張の中で長く過ごしてきた人にとって、安心は望んでいたものなのに、いざ手に入ると落ち着かなさや退屈を感じてしまうことがあります。

必要なのは刺激をなくすことではなく、
●穏やかな時間や信頼できる関係からも、満足を感じられる経験を少しずつ積む。
●「あ、今刺激を欲しがっているな」と自分の状態を客観的に捉える。
このように、自分の反応に気づくだけで、いつもの行動を選び直すきっかけになります。
刺激を楽しんでいるのか、それとも刺激が無いと落ち着けないのか。
休んでいると罪悪感が出る、何も問題が無いのに不安を探してしまう。
こうしたパターンが繰り返されるなら、刺激への慣れや感情の調整方法を見直す意味があります。

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